犬と暮らすための年間費用はどのくらい?

| 西村 裕広
出典: shutterstock

これから犬と一緒に暮らしたいと考えている方、犬との暮らしにどの程度費用がかかるか、是非、知っておいてください。食費やおもちゃなどのグッズのほか、登録やワクチン、予想しない出費などにも心構えが必要です。

犬を飼う!予防接種・食費・トイレ代…年間いくらかかる?

くるくるのカーリーヘアが可愛いトイプードル、飼い主に忠実な柴犬、友好的なラブラドールレトリバー。かわいい犬との暮らしを夢見る方も多いと思います。でも、犬を飼うためにはお金・費用がかかります。せっかく出会った愛犬の生涯に責任をもち、幸せに暮らすためにも、必要な金額の準備と心構えは大切です。

<ポイント>
●犬を家族に迎えることを考えたとき、終生飼育という点からも犬の飼育にどれだけの費用がかかるか、把握しておくことが大切。
●大型犬は、フードを食べる量も多く、必要なグッズのサイズなども大きいため、小型犬よりも費用がかかる。

生後一年以内の子犬を飼う場合の費用を考えてみる

費用は犬の種類(主に大きさ)などによって変わってきます。また、お金が必要なことの内容によっては金額に幅もあります。ここでは生後1年以内の子犬を家族に迎える場合を想定し、必ず必要なことだけをピックアップしたうえで、どのぐらいのお金がかかるのかをご説明します。

このコンテンツでご紹介する金額は全て目安です。お住まいの地域や動物病院、そして選ぶグッズによって金額に幅があります。また、子犬受け入れの際にかかる費用や購入するための費用は省略させていただきます。

犬の登録や健康面で欠かせないワクチン接種などの費用

まず、飼い始めてすぐに必要な法的手続きや、健康のために欠かせないワクチン接種などにかかる費用です。

〇狂犬病予防接種…¥3,000程度(自治体や病院によって費用は異なることがあります)
生後91日以上の犬を所有する場合、毎年1回受けなければいけないことが、法律で義務づけられています。

〇畜犬登録費…¥3,000 程度(自治体によって費用は異なることがあります)
こちらも登録が法律で義務づけられています。狂犬病予防注射を受けた後に、役所か保健所に申請します。こちらは、生涯に1回です。

〇ワクチン接種…¥15,000(最初の1年の目安。 費用や一年目のワクチン接種回数は、病院によって異なることがあります)

法的義務がある狂犬病予防接種だけでなく、他の感染症予防のためのワクチンも欠かせません。5~6種混合ワクチンが標準的ですが、お住まいの環境などに応じて8~10種混合ワクチンを接種したほうが良いケースもあります。
生後50日ぐらいで1回目、生後80~90日頃に2回目を接種し、それ以降は1年に1回受ける、というのが一般的です。しかし子犬の体質によっては、生後120日ぐらいの時期に、さらにもう一度受ける必要が生じる場合もあります。5~6種混合ワクチンで1回¥7,000前後として計算しました。8~10種混合ワクチンだと1回¥10,000前後です。

〇フィラリア予防…¥5,000 ~¥10,000程度
フィラリア予防は、注射や飲み薬など異なるタイプのものがあります。費用は、大型犬になるほど高くなります。注射の場合は、半年または、1年間有効な薬があります。費用は、犬の大きさにより、¥5,000~¥10,000程度。飲み薬の場合は、¥1,000~¥2,000程度の薬を毎月服用する必要があります。

フード代や日々欠かせないグッズの費用

ドッグフードはたくさんの種類が出ています。使用されている食材が多彩で、ほとんどの種類が年齢に合わせて最適な栄養素を配合しています。年齢別だけでなく、犬種や成犬時の体の大きさに合わせたフードもあります。小型犬と大型犬では食べる量にかなりの差があり、栄養要求も異なります。できるだけ愛犬にあったフードを選びましょう。

〇フード…目安として、小型犬(トイプードル、ミニチュアダックス、体重5kgくらい)で1日¥100~¥200、大型犬(ゴールデンやラブ、体重30kgくらい)で、1日¥300~¥400程度です。小型犬で、ペットボトルのドリンク1本、大型犬で、コーヒー一杯程度の金額です。

単純に年間の食費に換算すると、小型犬で¥36,500~¥73,000程度、大型犬で¥109,500~¥146,000程度になります。

トイレやトイレシーツ、外出のためのリードやキャリーケースも必需品です。大型犬もお留守番や非常用のケージを、ぜひ用意してください。トイレシーツはほぼ定期的に購入する必要があります。その他のグッズは頻繁に交換する必要がありませんが、こちらも犬のサイズなどによってかなり幅があります。

〇トイレシーツ…小型犬で、1日5枚程度の使用、大型犬で1日10枚程度の使用とすると、年間費用は¥15,000~¥100,000程度です。
トイレシーツも大型犬の方が費用がかかります。サイズが大きいものが必要なうえ、おしっこの量も多いので、一日に必要な枚数が小型犬より多くなります。

〇その他のグッズ…年間¥25,000~。おもちゃやリードなど、何を購入するかにもよります。
ここまでが、本当に必要最小限の費用です。単純に合計すると

最初にかかる費用…約¥60,000~(登録費、予防接種、最低限のグッズ等)
フードなどランニングコストがかかるものは1年あたり¥57,000(小型犬)~¥260,000(大型犬)前後はかかることになります。

かなりの出費ですが、これまで紹介したものは、本当にギリギリの最小限度です。トリミングや、怪我や病気に備えた出費など、必要と思われるものはまだまだあります。

トリミング、ケア製品など、その他の費用

まずトリミングが不可欠な犬種の場合は、その費用がかかります。平均すると年間¥40,000円前後です。費用については、トリミングショップによって違いますので、各ショップで相談してみましょう。トリミング不要の犬種でも、爪切り、シャンプー、犬種によっては足裏に伸びる毛のバリカンが欠かせません。これらのグッズも必需品とお考えください。

冷暖房費がかかることも考慮しましょう。夏は冷房、冬は暖房が欠かせない地域にお住まいの方は、ハイシーズンにそれらの機器をつけっぱなしにする必要性大です。

特に犬は暑さに弱い動物です。人間がさほど暑さを感じない気温でも熱中症を起こしてしまう危険性があるのでご注意ください。

病気、怪我など、もしもの時の費用。保険加入という考え方も

病気にかかってしまったら医療費もかかります。また、病気や怪我に気を付けても、異物誤飲など、予想しないことが起こりえます。犬の医療では、人間の医療と共通する機器や薬が使用されることが珍しくありません。犬の場合は公的な医療保険がありませんから、高額な治療が必要な場合、人間が無保険で治療を受けるのと同程度の費用がかかることもあります。できることなら、ペット保険に加入されるのが理想です。もし、ペット保険に加入しない場合でも、愛犬用に貯金をするなどの備えをお勧めします。

避妊・去勢費用

去勢や避妊手術については、賛否がありますが、子どもを生ませる予定が無ければ必須とお考えください。「残酷だ」という意見もあるようですが、子どもを生ませず去勢・避妊もしなければ、犬は大きなストレスに苦しむことになります。費用は、小型犬で¥20,000程度~、大型犬で¥50,000程度~になります。

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西村 裕広

アウトドア、歴史、福祉、と得意分野は多彩。幼少期から3頭の犬と暮らした経験があり、現在は猫と獣医師の妻と共に生活中。
猫・犬どちらについても博識。もともと「犬派」を自覚していたが、猫を飼い始めてからは、あっけなく「猫派」に変貌。「犬も猫も可愛いすぎ」と、しみじみと実感している。

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