不幸な動物を減らすために 私たちができる支援を考える

動物福祉 | 嶋田真己

街にはペットショップや動物病院が点在し、インターネットには犬や猫に関する情報が溢れる日本は、ペット大国です。しかし、その一方で、日本では、年間8万頭(環境省 平成27年度発表のデータ)におよぶ犬や猫が殺処分されています。

飼い主や業者たちの無責任な行動で、保健所や動物管理センターに持ち込まれる犬や猫たちは後を絶たず、殺処分数は未だゼロにはほど遠い数字です。

このような悲しい状況を前に、動物好きの人たちは、なんとか支援したいと思うことでしょう。しかし、生活環境や経済的な面などから、犬猫を引き取ることができないとジレンマに陥っている人も多いのではないでしょうか。

そこで、誰でもできる支援の方法を、東京で猫の殺処分ゼロを目指して活動しているNPO法人 東京キャットガーディアンの代表を務める山本葉子さんにお伺いしました。

いいと思う情報を拡散することも支援になる

−犬猫を支援をしたいと思った時、私たちに何ができるのでしょうか?

自分で動物たちを保護することが一番の支援だと思いますが、それができなければ、保護を頑張っている団体を支援するというのも一つの方法だと思います。また、今は、たくさんの支援サイトができているので、そういったサイトを通して、支援したいと思われるものに支援していったらいいと思います。

−その他にはどのような支援がありますか?

情報の拡散も有効だと思っています。東京キャットガーディアンでは、今、たくさんのコンテンツを作って情報発信を行なっていますが、それらを読んで、いいなと思ったら、拡散してもらいたいのです。もちろん、これは東京キャットガーディアンに限ったことではなく、他の団体であっても『これはいい内容だな』『この団体は頑張っているな』と思ったら、それを拡散してほしいと思います。

TwitterでRetweetしても状況が変わるわけでもないと思われるかもしれませんが、『選挙に行っても、どうせ私の一票で政治が変わるわけじゃない』っていうのと同じ。意味がないことではない。拡散することが、広報活動になります。そして、逆に『これはおかしい』ということも拡散することで広く知られるようになりますから。

情報の可視化が正しい支援に繋がる

−では、東京キャットガーディアンが今一番必要としていることはなんですか。

これからは情報の可視化を進めていきたいと考えています。みなさんが何か支援をしたいと考えた時に、『何ができるのか』もありますが、『どこを支援するか』という考え方もあると思うんです。ここを助けないと猫ちゃんたちが大変なことになっちゃうという、そういった情報、そしてその可視化が必要だと強く考えています。

私たちは初年度からずっと公開していますが、すべての団体が受け入れ数と譲渡数、死亡数を公表することで、どこにどれだけ力をかけてあげる必要があるのか分かりますよね。逆に、保護活動としては酷い状況にあるのに、情報が可視化されないことで表面的な言葉によってたくさんの支援が集まり、義援金詐欺のような状態になっている団体も存在します。支援は適切な場所に集まるべきだと思うのです。

今、私たちはご寄付を募る、支援を募るというよりは、頑張ってやって見せるので見ていてくださいというスタンスで活動しています。ただ、正確な情報を出し、それを拡散し、全体を可視化していくためには、皆さんのお力が必要です。そのためのご協力を必要としています。

東京キャットガーディアンとは

大塚・西国分寺の開放型シェルター(保護猫カフェ)を拠点に行政(保健所・動物愛護センター)などから猫を引き取り、飼育希望の方に譲渡する活動並びに地域猫活動を行っているNPO法人。野良猫、飼い主のいない猫のための去勢・避妊手術専門の動物病院「そとねこ病院」の運営や、日本初の試みである賃貸マンションに猫がついてくる「猫付きマンション」、キャットフードや猫砂など日常のお買い物で保護活動に参加できる仕組みの「ShippoTV」の運営など、様々な活動を通して保護活動を展開している。

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嶋田真己

編集プロダクション、出版社にて雑誌を中心に編集作業に携わった後、フリーに。映画、エンタメ、タウン情報から企業広告や教育まで、幅広くライティング・編集を手がける。動物大好きで現在は12歳のダックスのおばあちゃん犬と生活中。

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