不幸な猫を減らしたい!猫の里親になるための条件と心構えを学ぶ

動物福祉 | 小宮山あきの

猫の里親になるためには具体的にどのような方法や心構えが必要になるのか。多くの猫を、里親に譲渡してきた猫保護団体「東京キャットガーディアン」の代表山本葉子さんに里親になる方法や条件、心構えについて伺いました。

猫の殺処分の話や、不幸な境遇の中で保護された猫のニュースを耳にすると、胸が痛みます。そんな猫を救いたいと自らも里親になることを希望する人もいることでしょう。

では実際に猫の里親になるためには、どうしたらいいのでしょうか。これまでに5,500匹以上の猫を、里親に譲渡してきた猫保護団体「東京キャットガーディアン」の山本葉子さんに、里親になる方法や条件、心構えについて伺いました。

譲渡会や里親会に参加するのが主流です

東京キャットガーディアン大塚シェルター内

東京キャットガーディアン大塚シェルター内

―猫の里親になるためには、まずはどうしたら良いのでしょうか?

私が猫保護団体を始めた9年前は、まだ里親サイトがありませんでした。里親募集の記事を雑誌に掲載してもらい連絡が来た人に連絡を取って、と手間も時間もかけて里親を見つけていました。最近では譲渡会や里親会が定着して主流になっています。

一般的な譲渡会や里親会は、週末にイベントのような形で人の集まるところへケージにいれた猫を連れて行き、そこで気に入ってもらえたら交渉するという形です。猫のための里親さがしと言っても、これは猫にとって非常にストレスがかかってしまいます。なので、うち(猫保護団体「東京キャットガーディアン」)は猫カフェ型のシェルターを造って、猫のいるところに人が来るという仕組みにしました。事前にHPから里親面談を申し込んでいただき、シェルターにて面談、審査して問題がないと判断したらシェルター内にいる猫たちの中から、ご縁のある猫を見つけていただくという流れになります。

里親の条件は「終生飼育」「室内飼い」「去勢手術」

―里親になる人の条件とは何でしょうか?

各保護団体や譲渡する個人によって、それぞれ決められた判断基準があります。うちはうちの判断基準があり、詳しくはHPに記載してありますが、どの団体でも共通している最低限の条件は『終生飼育』です。一生飼ってくださる人です。少なくともその覚悟のない人には絶対に渡してはいけないと考えています。

それから、完全に室内飼いができる環境も条件の一つです。ベランダに出すこともNGです。脱走防止策を取っていただき、今の時代に合った飼い方をすることが、殺処分を少なくする第一歩になります。

また、譲渡する子猫が避妊去勢手術を受けられる月齢に達していない場合、手術が受けられる月齢になったら、「必ず受けさせる」という念書を取るのも保護団体としての責任と考えています。避妊去勢手術をすれば、例え逃げてしまっても繁殖しないので、行き場のない猫たちの総数が減ることにつながりますよね。

実際に里親になる時の心構えとは

―実際に、里親になる時に必要な心構えはありますか?

「一番良い里親さんって何ですか」という質問はよく聞かれます。私は「何でもいい人」と答えています。適当という意味ではなく、本当の意味で猫が好きな方です。うちに来て面談が終わったら「選ぶことなんてできないから、最初に目が合った子にしよう」という方や「一番先にこの子に触れたので」という方がいます。このように自分で選ぶというよりは〝ご縁”で決められている方は、譲渡する側としても安心します。

「どんな子でも受け入れますよ」という方には、逆にこちら側から「長く飼うのですから『この柄がいい』『このしっぽが好き』というような好みを優先させてもいいんじゃないですか?」というお話もします。

一方で、こだわりが強すぎる方には慎重になります。よくあるのが、前に飼っていた猫と生き写しの猫を探している方です。前に飼っていた猫と似た柄の子がいるからと言って引き取ろうとする方がいます。人間に置き換えて考えてみてほしいなと思います。あの子と同じ髪の色だわ、目の色だわ、同じような体格だわ、だから引き取るというのはすごく怖いですよね。養子にもらった後、あの子と違うわ、こんな子じゃなかったわと考えるようになるかもしれません。

毎日「毛の色が違う」「仕草が違う」と比べられていたら、猫でもわかるのではないかと思うのです。実際にあった話なのですが、面談では引き渡しますという話になっていたのですが、いざ猫を選びましょうという時に「しっぽの形がちょっと違うわ」なんて言われた方がいました。そこでスタッフが「止めましょう」と止めて、結局泣いて帰られました。譲渡する側も責任を持って里親を見極めることが大切なのです。

いかがでしたでしょうか?一匹でも多くの猫と飼い主が、良きご縁で結ばれますように!陰ながらお祈りしております。

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小宮山あきの

ライター&芸能記者歴は18年。小さい頃から動物が大好きで、犬3匹、モルモット一匹、うさぎを30匹以上、オカメインコ1羽、文鳥6羽、すずめ4羽、巨大亀、巨大おたまじゃくし、砂漠で生息するトビネズミ、ハコフグ、熱帯魚など…を飼っており、現在は、5歳のオス猫が家族。また、幼少期から乗馬をやっており、大の馬好きです。

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