みんな雨の日どうしてる? レインコートいろいろ

| 白石かえ

梅雨の季節になりました。雨の散歩はただでさえ億劫なのに、散歩のあと、濡れ犬を拭いたり、乾かすのが面倒です。そんなときには犬にもレインコート。では、どんなレインコートが機能的なのでしょうか。

雨の日の犬の散歩……正直面倒くさいですねぇ。梅雨などの長雨の時期は、本当に憂鬱。だけど梅雨に負けてなるものか。犬は1頭だけで出歩いて散歩には行けないのだから。

そこで雨にも負けずに元気よく散歩へ行くために、最近のレインコート事情を調べてみることにした。みんな、どんなレインコートを愛用しているのかな?

雨の日は散歩に行かなくてもいいの?

雨の日、傘を差して散歩に行くのは億劫。それに犬の被毛は濡れるし、おなかや四肢は泥はねをして汚れる。だから散歩には行かない……そういう家庭は、日本ではたぶん多い。

とくにトイレシーツを使って室内トイレを愛用している犬(たまに大型犬でも室内トイレを使用している犬もいるけれど、たいていは小型犬)は、雨の日どころか普段の散歩も面倒で、週に1回しか行かないとか、もっとひどいと「ペットショップで小型犬だから散歩に行く必要はないと言われた」と、疑いもなく堂々と言う飼い主さんがいた(ちなみにトイレシーツは、欧米では普通に売ってないらしい。日本独自の犬文化のようだ)。

クーパーとメルにとって、散歩は生きがい。夜中でも台風でも必ず毎日行くのだ。散歩に行けるのは「元気な証拠」

しかし、散歩の意義を勘違いしてはいけない。犬の散歩は、排泄をさせるだけが目的ではない。いや、むしろ排泄より重要なことがある。

運動か。たしかに運動も大事だ。でもそれ以上に大きな目的は、社会化(犬が人間社会にあるものに慣れ、いちいちビビらないよう心のキャパシティーを広げること)であり、また犬が社会の一員であることをクンクンとニオイを嗅いで確認したり、情報を収集する機会を得ることではないだろうか。またそれによって気分転換やストレス発散にもなるはずだ。

人間が、小学校に行ったり、会社に行ったりして、社会やほかの同族(友達や仲間)と接点を持つように、犬も自分のテリトリーを巡回して、情報を収集したいはず。「知らないオス犬がオレのテリトリーを通ったみたいだな」「なんだか美味しそうなニオイがするな」とか。犬はスマホも持ってないし、テレビのニュースも見ない。散歩中のクンクン活動によって、情報収集を行い、脳の刺激を得ているのだ。犬の気持ちになって想像してみることが大事ではないかなと思う。

梅雨の間、愛犬を幽閉しないで

だから、濡れ犬を拭くのがイヤだ、トイレは家ですればいい、散歩は行かなくていいなどと、梅雨や秋の長雨の時期に、愛犬をずっと自宅に幽閉するのは問題だ。

レインコートの話の前に、ぜひ以前私が書いた動物の「5つの自由」の記事を思い出していただきたい。

(1)飢えと渇きからの自由
(2)不快からの自由
(3)痛み、負傷、病気からの自由
(4)恐怖や抑圧からの自由
(5)自由な行動をとる自由(正常な行動を表現する自由)

トイレシーツ文化のある日本にすむ犬であっても、世界のどこの国にすむ犬であっても、この犬目線の「5つの自由」は等しく守られなくてはいけない。

散歩に行けない、外に行けないなんて、犬にとっては苦痛なのだ

となると、散歩に行かないというのは、虐待にあたるといっても言い過ぎではない。よく犬は、人間の3歳児くらいの知能とも言われるが(諸説あり)、仮に幼稚園児が何日間も部屋に幽閉されたら不快に感じるだろう。いつまでこの日々が続くかわからなかったら不安だろう。退屈で大声を出したり、だだをこねたり、騒いだりして、正常な行動以外のことをしそうだ。

安易な擬人化はいけないけれど、やっぱり犬だって、外の世界から隔絶されるのは楽しくないはずである。

心身ともに健康体なら散歩が嫌いなはずはない

だから雨でもちゃんと散歩に行ってあげよう。健全な犬なら、ごはんと同じくらい、もしかしたらそれ以上に散歩に行くことは、1日の中で待ちに待った楽しいイベントなのだから。

もしも「うちの犬は散歩が嫌い。歩いてくれない」という場合は、四肢の骨関節や心臓などの循環器などに何か健康上の問題がないかが心配である。獣医さんに一度健康診断をしてもらうことを勧める。肉体的な問題がないのに散歩が嫌いなら、おそらく精神的な問題だ。社会化トレーニングが足りないなどの可能性があるので、今度は動物行動学に詳しい獣医さんやドッグ・トレーナーに相談した方がいいかもしれない。

まあ、雨にうたれるのは苦手、という犬はいるかもしれない。うちのメル(ボクサー)がそうだ。ゲリラ雨のような強い雨のときは、サッサとおうちへ帰ろうとする。顔が濡れるのがイヤみたいで、目をシバシバさせて困った顔をしている。お風呂のシャワーも苦手だからなぁ、それと同じなのかなぁ。このように、愛犬の性格の観察するのは楽しいし、勉強になる。

クーパーは、水の中にもジャブジャブ入っていく。ゲリラ豪雨のときに散歩にでても平気(私がイヤだけど!)

ちなみにクーパー(ジャーマン・ショートヘアード・ポインター)は、どんな雨でもへっちゃらだ。ドイツの自慢の水陸両用のガンドッグだからかな。つまり犬種差もあると思う。

レインコートに望む機能はいろいろ

さあ、やっとここで本題に入る。お待たせしました、雨のときの必需品といえばレインコートだ。

近年ではひと昔前と比べて、ドッグウェアの日本のメーカーが増えたし、また犬との暮らしの文化が長い欧米の複数のメーカーの機能的な輸入服も日本で買えるようになった。

しかも10数年前よりだいぶ値段も買いやすくなったように思う。20年以上前、先代のワイマラナーのために輸入雑貨を買おうとしたら、輸入数が少ないものだからかなり高額だった。それにいまは値段だけでなく、種類も豊富で、選ぶのに目移りしてしまう。

ミックス(大型犬/短毛種)のルーキーは、軽い雨のときは、アメリカのブランド「ラフウェア」の「サンシャワーレインジャケット」を愛用。足を上げないで着せられるので、シニアでも脱ぎ着が楽ちん。ちなみにこの写真では、レインジャケットの上からハーネスを着用している

ただ、レインコートに望む機能は、飼い主によって、そして犬種によって、ずいぶん異なる。

アイリッシュ・セッターやキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのような長毛種の場合は、散歩後にドライヤーをするのが大変だから、撥水性が高く、四肢の飾り毛までカバーしてくれる長袖・長ズボン型がいい、という飼い主さんが多いのも頷ける。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル(中型犬/長毛種)の福之助は、日本ブランド「アルファアイコン」の「レインドッグガード」。頭や長い耳がすっぽり入るスヌード付き。聞いてみたら、福之助の親戚犬も何頭もアルファアイコンのものを使っていた

うちの犬たち(ポインター、ボクサー)みたいに短いスムースヘア(滑毛種)の場合は、濡れネズミ(というかクーパーの茶頭はアシカに似ている)になってもバスタオルでサササッと拭けばいいから、いちいち袖を通すより、脱ぎ着が簡単な方がいい。足に飾り毛もないから、長袖・長ズボンを履かせる手間がかかる方がイヤ。

クーパーの同胎犬のミント(ジャーマン・ショートヘアード・ポインター/大型犬/滑毛種)は、フィンランドのメーカー「フルッタ」の「スラッシュコンバットスーツ」。伸縮性、耐久性を考えてみると、これが一押しとのこと。背中の中心から少しずれたところにジッパーがある

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白石かえ

犬学研究家・雑文家。家族は、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのクーパー、ボクサーのメル、黒猫のまめちゃん、夫1、娘1。前職は、自然環境保護NGO・WWFジャパンの広報室。ツキノワグマなど野生動物も好き。犬猫と暮らして30数年。家族(群れ)の悦び、信頼の笑顔、死別・闘病のいたみなど、生き物として大事なことはほとんど犬猫から教わった。彼らの存在は可愛いだけでなく、尊い。犬が犬らしく生き生きと暮らせるような、犬目線の原稿を書くのがライフワーク。

白石かえ

犬学研究家・雑文家。家族は、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのクーパー、ボクサーのメル、黒猫のまめちゃん、夫1、娘1。前職は、自然環境保護NGO・WWFジャパンの広報室。ツキノワグマなど野生動物も好き。犬猫と暮らして30数年。家族(群れ)の悦び、信頼の笑顔、死別・闘病のいたみなど、生き物として大事なことはほとんど犬猫から教わった。彼らの存在は可愛いだけでなく、尊い。犬が犬らしく生き生きと暮らせるような、犬目線の原稿を書くのがライフワーク。

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