猫のかかりやすい病気「膀胱結石」はどうやって予防する?

| 西村 裕広
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猫がかかりやすい病気のひとつに「膀胱結石」があります。人間と同じく膀胱に石ができてしまう泌尿器系の病気で、最悪の場合は命を落としかねません。そんな膀胱結石を予防するには、日頃からどのような対策をしておけばいいのでしょうか。

最も肝心な「水分補給」をうながす工夫

膀胱結石を含め、猫は泌尿器系の病気に非常にかかりやすい動物です。猫はもともと砂漠で暮らしていた動物なので、少ない水分を体内で有効に機能させる体質を備えています。そのため排泄物の尿が濃く、泌尿器系の病気にかかりやすいのです。特にオス猫は尿道が細長いため、膀胱結石でできた石によって尿道が詰まりやすく、尿毒症を引き起こす危険性もあります。
体質的なこととは別に、外部からの細菌感染をきっかけに結石ができることもあります。
猫が1日のうちにおしっこをする回数は個別によって異なります。飼い猫が1日に何回ぐらいおしっこをするのか、必ず把握しておいてください。もしおしっこを丸1日しないことがあったり、反対にいつもより多くトイレに行く、あるいはおしっこの量が少ないなどの異常があったら、ただちに病院で検査を受けてください。

同じ結石でも症状が異なることがあります。それらの異常が出た場合、素人判断で様子をみることは厳禁です。猫の命を左右しかねません。必ず獣医師に診てもらいましょう。

尿結石を予防するために、水分補給はしっかりとさせましょう

では尿結石を予防するには日常的に、どのようなことに気を付けておけばいいのでしょう。
まずフードですが、一般食でも結石ができにくい成分を使用しているものが多いです。その点をしっかり表示して販売されているフードを選択するのが基本ですが、それだけでは万全の対策とは言い難いです。
大切なのは「水分を十分に取らせて、おしっこを薄くすること」、そして「排尿を促すこと」です。膀胱に溜まる尿をできるだけ薄くして、かつスムーズに排泄させてあげるイメージです。
猫にはそれぞれ性格や性質があるので、場合によっては水の摂取やトイレにいろいろと工夫を凝らす必要も出てきます。
まず水分を十分に取らせるためには、ドライフードと合わせて水分を多く含んだウエットフードを与えるのがいいでしょう。日頃あまり水を飲まない猫にも、食事によって水分補給ができます。

自分から水を飲まない猫の場合、容器を工夫してみましょう

あまり自分から進んで水を飲まない猫には、水を入れる容器を変えてみてください。プラスティック製から陶器に変えてみるなど、材質やデザインを変えるだけで、より水を飲むようになることがあります。
また容器にはモーターなどを利用して水流を発生させるタイプのものもあります。静水だと飲まないけど、流れる水だと飲みたがる猫もいます。様々な容器を試してみてください。
そして1ヵ所だけでなく、複数個所に水を用意しておくことで、より水を飲むようになる場合もあります。お気に入りを探るうち、いくつも容器を購入された場合などは、それらを家のあちこちに配置してみるといいでしょう。

トイレには好みの砂を使い、常に清潔に保つ

次にトイレ対策です。猫はデリケートなので、汚いトイレを嫌がります。トイレが汚いとおしっこを我慢してしまうこともあるので、絶えず清潔にしてあげることがトイレ対策の基本中の基本です。
多頭飼いされている場合は、特にトイレに対して神経を使う必要があります。猫の頭数プラス1の個数、トイレを用意するのがベストです。そうすることで、最低1ヵ所は清潔なトイレが確保される状態を作りやすくなります。
そして水の容器と同じく、トイレの形状、砂に対しても、猫ごとに好みが分かれます。形状ではプラスティックなどの覆いに囲まれているタイプ、覆いのないオープンタイプをはじめ、様々な形状があります。
砂に対しては好みがハッキリと分かれますし、好みの砂を使っていないとトイレに行きたがらなくなってしまうこともあるので、しっかり選ぶことが大切です。数種類の砂を試してみて、一番のお気に入りを見つけてください。

別の予防策としては、やはり動物病院で年に一度程度の尿検査をすることです。その検査結果によって、必要な場合は獣医師から食事療法などの指示があります。
くれぐれも、自己判断で療養食を与えるのはやめてください。場合によっては結石を増やしてしまうなどの逆作用を招きかねません。

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西村 裕広

アウトドア、歴史、福祉、と得意分野は多彩。幼少期から3頭の犬と暮らした経験があり、現在は猫と獣医師の妻と共に生活中。
猫・犬どちらについても博識。もともと「犬派」を自覚していたが、猫を飼い始めてからは、あっけなく「猫派」に変貌。「犬も猫も可愛いすぎ」と、しみじみと実感している。

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