なついてくれない猫の心を開く方法

| 西村 裕広
出典: shutterstock

せっかく我が家にやってきた猫が、まったくなついてくれない。そんな悩みを持つ人もいるようです。なにをやってもダメで、結局手放してしまったというケースもあるようですが、猫と仲良くなる方法を間違ってはいませんか?

猫の性格もいろいろ 大切なのは安心感を与えること

猫はしつけが効かず、基本的に自分本位で行動する動物です。「おいで」と呼んでも無視されることなど普通のこと。特に初めて飼う人にとって、猫は「何を考えているのかわからない」という印象が強いかもしれません。

猫は個体によって性格がバラバラです。なかには人なつっこく、初対面の人でも足にスリスリしてきたり、じゃれついてくる子もいます。

反面、人が近寄るだけで威嚇してきたり、素早く逃げたりする子も珍しくありません。また、そういう「人嫌い」的に振舞いつつ、1時間後には親友のようになつく子もいます。ちなみに、我家の猫がそのタイプです。

とにかく猫の「人なつっこさ度数」は千差万別なのですが、なかなかなついてくれない子にはどう接していけばいいのでしょうか。キーワードは「安心感」です。

なつかない子は、とにかく人や環境に怯え、警戒している、ということが考えられます。そういう子に安心感を与えることで、人に心を開いていくようにしていく。大まかにいうと、それが猫をなつかせる重要ポイントです。

一気に慣れさせるのは無理 段階を踏んでいくこと

では具体的にどうすればいいでしょうか。

知らない場所に来た猫の警戒心や怯えを解くことができる大切な条件は「安心してごはんを食べられる・排泄できる環境」であることです。他に警戒すべき人間や動物がいない場所であれば、猫は安心感を得ることができます。

ですから、初めて猫を招き入れたときは、真っ先に「猫だけの居場所」を設けてあげることが必須です。大きな家にお住まいの人なら、部屋ひとつをしばらく猫専用にしてもいいでしょう。それが無理なら、ケージでもOKですし、家具の下に入り込んでしまったら、そこでも構いません(もちろん安全な場所であることが必須条件です)。

そういう居場所に猫を入れたら、しばらくの間構ってはいけません。食事の用意やトイレの掃除だけをする以外は、決してこちらからアプローチしないでください。
そうするうちに、猫は少しずつその空間が安心できる場所であること、食事やトイレの世話をしてくれる人が危険でないことを認識していきます。

例えばごはんを与えるため、猫の部屋に入ったりケージに手を入れても逃げなくなってきたら、次はごはんを食べ始めるまでそばにいてみましょう。人が近くにいても食べ始めたら、かなり安心感が高くなってきたと考えていいです。
近くにいても普通にごはんを食べるようになったら、次は手からごはんを食べさせてみましょう。もし食べたら、第一段階通過といったところです。

さらにその次は、ごはんを食べているときにそおっと身体のどこかを撫でてみましょう。あくまでも、そおっとです。身体にさわらせるようになったら、ほぼ心を許しかけていると判断していいでしょう。試しに猫じゃらしなどを買ってきて、使ってみてください。じゃれ付いてきたらミッションは終了です。

猫によっては長期間かかることを想定する

そうして馴らしていくのも、猫によっては長くかかってしまう場合もあります。私の経験ですが、母が入院したため実家の猫(2歳)を預かったときは個室に入れ、温度を一定にした環境を整えましたが、まる3日間ごはんを食べませんでした。それどころか、ほとんど部屋の中の1ヵ所から動かなかったほどです。

そのうち、まず私がごはんをあげに行くと、ゴロゴロと喉を鳴らすようになりました。そしてごはんを目の前で食べるようになりました。そこからは早く慣れていき、5日目ぐらいには我家の猫と共に家中を暴走し、物を壊しまくるまでになってくれました。

猫によっては、手を尽くしても慣れることができない子もいるようです。しかし何日もかかることを想定して、じっくりとなつかせましょう。
ポイントは、未知の世界に来て怯えている猫に安心感を与えること。これに尽きます。

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西村 裕広

アウトドア、歴史、福祉、と得意分野は多彩。幼少期から3頭の犬と暮らした経験があり、現在は猫と獣医師の妻と共に生活中。
猫・犬どちらについても博識。もともと「犬派」を自覚していたが、猫を飼い始めてからは、あっけなく「猫派」に変貌。「犬も猫も可愛いすぎ」と、しみじみと実感している。

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